危険なハイロー攻略術、仲値ゴトー日手法に注意!

危険なハイローオーストラリア攻略術、仲値ゴトー日手法に注意!
この記事でわかること
  • ハイロー攻略術「仲値ゴトー日手法」の危険性
  • 仲値ゴトー日手法とはどんな取引方法なのか
  • 2019年の仲値ゴトー日(USD/JPY)の推移
  • FXの世界にある有名なアノマリーについて

こんにちは!パンダ専務です。今日はハイローの攻略術や必勝法としてよく紹介されている「仲値ゴトー日手法」について少し注意喚起を行いたいと思います。

これからバイナリーオプション取引を始めようとしている人や、思うよな利益を獲得できていない人からすると、稼ぐための攻略術は喉から手が出るほどほしい情報でしょう。

しかし、ネット上で攻略術として紹介されている戦略の多くは仲値ゴトー日手法です。

この仲値ゴトー日手法を使う事で初心者でも簡単に勝つことが出来る紹介されていることが多いですが、投資知識が乏しい初心者を騙すためのものなので注意して下さい。

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目次

仲値ゴトー日手法は勝てない攻略術

ハイローオーストラリアの攻略術を紹介している人の中には、仲値ゴトー日手法をこれでもかというくらいゴリ押している人がいますが、この手法に頼り切った取引をするのはとても危険です。

ハイローオーストラリア仲値ゴトー日手法では勝てない

仲値ゴトー日手法を、まるで神様でも崇めるかのように推奨している人が居ますが、この手法はFXの世界にあるアノマリーの1つで、合理的な理由となるものはありません。

アノマリーとは、合理的な理由はないが投資家に共有される事象。経験則を元にした「当たるかもしれない」「当たりやすい」というはっきりとした理論的な根拠を持たないマーケットの流れで、投資家の間で噂として広まったもの。

仲値ゴトー日手法とは?

仲値ゴトー日手法というのは、そもそもFXの初心者や中級者向けに広まった攻略術で、ゴトー日の仲値を意識してトレードを行うことで稼げると広まったトレード方法です。

しかし、結論から言うとハイローオーストラリアでゴトー日の仲値を狙って行う取引は必勝法でもなければ、高い確率で勝てる攻略術でもありません。

そもそも仲値ゴトー日攻略術ってなに?という方は下記を御覧下さい。

仲値ゴトー日手法とは

輸出関連の企業などは、仲値が決まる9:55に向けて9時半頃からドル買いを行いますが、その影響で一時的にドル高になる傾向があり、このタイミングを狙った取引を仲値トレードと言います。

その仲値トレードを、一般企業や銀行が実需取引を行うゴトー日(5や10の付く日)に行う事で、より確実性を上げようという攻略術が仲値ゴトー日手法です。

ちなみに仲値(なかね)とは、金融機関で顧客が外貨を売買する際の基準レートですが、難しいことは抜きに「銀行が毎朝9:55分にその日の為替の基準価格を決めている」とおぼえて下さい。

重要なのは、仲値が決まる9:55に向けて行われるドル買いによるドル高円安、9:55以降に一斉に行われるドル売りによるドル安円高の傾向が強いと言われている事です。

つまり、理論上では下記のようなチャートが形成されることになります。

Highlow.com(ハイローオーストラリア)で仲値ゴトー日を狙った取引のトレンドの見方

そしてバイナリーオプションの仲値ゴトー日手法は、仲値に向けて上昇するであろうタイミング、尚且ゴトー日という実需取引が増える日にHihgエントリーを行い勝率を上げようと言うものです。

また、ハイローの白川術という攻略法で紹介されていたものは、9時50分から行われるドル買いのタイミング(ドル高円安になるタイミング)に合わせて1秒のズレもなく、毎分1分毎にhighエントリーを行っていくと8割の勝率が得られるという攻略術になります。

仲値ゴトー日攻略術

※毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日(月末日)

※ゴトー日が土日の場合、米国祝日は直前の平日に前倒し

如何でしょうか?ざっくり仲値ゴトー日手法という攻略術を解説しましたが、これだけ見ると「仲値に向けてHighエントリーするだけなら簡単だし勝てそう!」と思う方も多いでしょう。

しかし、これが有用な攻略術であればもう少し詳しく解説てもよかったのですが、残念ながら私はゴトー日だからと言って仲値を意識して取引をすることがありません。

理由は簡単で、そんなに都合よく勝てないからです(笑)

それは下記で紹介する、ゴトー日におけるドル円のデータを見れば分かりますが、仲値・ゴトー日におけるドル円はそれほどドル高円安に傾かないというのが理由です。

仲値・ゴトー日の過去データ公開

以下のデータは2019年の仲値・ゴトー日におけるドル円の推移を表したものです。

9時以降、9時半以降に仲値に向けてドル高円安になった場合は丸印を、また仲値決定の9:55以降にドル売りが行われ、ドル安円高になった場合にも丸印を付けています。

※上記データはFXDDのドル円、1分足ヒストリカルデータ(始値)を元に集計しています。
※FXDDでは過去10年以上のヒストリカルデータを取込み可能です。詳細はコチラ(外部サイト)。

私自身があまり参考にしないデータなため1年分しか集計してませんが、集計時間を少し変えたり、集計年数を増やた場合でも、多少数値が上下する事があっても大きく変わる事はありません。

それこそ、結果がいい部分だけ切り取ることでゴトー日における仲値取引の勝率をよく見せる事は出来ますが、計測期間を伸ばせばそれだけ確率は収束していくでしょう。

ちなみに、上記の1年分のデータをドル高円安になった日と、ドル安円高になった日の1年間の割合で表示したものが下記表となります。(気が向いたら過去のデータも追記していきます!)

9:00→9:559:30→9:559:55→10:109:55→10:25
ドル高円安になった日(割合)

30日/71日
(42.25%)

38日/71日
(53.52%)

34日/71日
(47.89%)

34日/71日
(47.89%)

ドル安円高になった日(割合)

41日/71日
(57.75%)

33日/71日
(46.48%)

37日/71日
(52.11%)

37日/71日
(52.11%)

残酷な事に、あれだけ9時以降は仲値に向けてドル高になると言われているにも関わらず、1年を通して9時からの55分間でドル高に推移した日は1年の半分以下です。

9時半以降は若干ドル高になる傾向が見られますが、それでも安定した勝率を得られる程の数字ではなく、ここ数年の傾向から言えばむしろゴトー日に円安になることは実は多くありません。

ドル円の需給次第で、ドル高円安方向にやや傾く傾向のケースや時期ももちろんありますし、私自身ゴトー日の仲値を狙った取引で利益を得た事もあります。しかし、ゴトー日だからという理由だけで仲値を狙った取引をすることはまずないです(笑)

『仲値ゴトー日は高確率で勝てる!アノマリーではない!』
『仲値ゴトー日は大学教授が学会で発表してるから間違く勝てるw』
『初心者も仲値ゴトー日を使えばハイローオーストラリアで稼げる!』

このように仲値ゴトー日を持ち上げている人は、自分のお金を使って取引をしていない情報商材屋やYouTuber、アフィリエイターくらいです。騙されない様にして下さい。

いくら大学の教授が学会で発表していても勝てないのが現実!

本当に稼いでいる投資家なら言われるまでもなく、ゴトー日と仲値トレードがどれ程あてにならないものなのか、という点を自覚しているため仲値ゴトー日に頼った取引はしていません。

それでも「仲値ゴトー手法は稼げる神から授かった攻略術だ!」と思うなら、どれだけ資金が溶けるかを試してみて下さい。それはそれで個人的には興味があります。

FXの世界で有名なアノマリー

時に投資家は「こんな時は円高になる!」「こうなればドル高傾向だ!」なんて事を耳にする機会があると思いますが、ただのアノマリーというケースも少なくありません。

また、仲値ゴトー日手法も攻略術ではなくアノマリーの1つ(合理的な理由がないもの)と上記でも触れましたが、ここではFXの世界のアノマリーについて少し紹介します。

代表的なアノマリー

ジブリの呪い

ジブリが金曜ロードSHOW!で放映されると東京市場の為替相場で円高が起こるという記憶にも新しいアノマリー。WSJ(Wall Street Journal)に掲載されたことにより2013年頃から一躍有名となった。

2010年1月~2013年7月までに放映された、合計24回うち2/3近い回数で、放映日翌日以降の最初の取引日には東京市場の為替相場で円高となっている。(※2010年からの3年間でジブリ放映と雇用統計が重なった場合は10/11で円高。)

節分天井・彼岸底

株式相場の経験則のひとつで、2月上旬の節分時期になると高値を付けて、3月中旬の彼岸時期になると安値を付けるというアノマリー。

新春相場が始まり、節分時期まで上昇を続けた後、企業の決算が集中する彼岸時期に決算対策のため調整局面となり、徐々に下落して安値になるというもの。

節分天井・彼岸底

その月の取引初日が1日ではなく2日から始まる月は、相場が荒れることが多いというアノマリー。

もちろん合理的な説明はできず、そうなる傾向が強いとされている。ちなみに、3日から取引が始まる場合は3日新甫と言います。

4月効果

日本の企業では年度初めとなるため、決算が終わって円安になりやすいというアノマリー。また、ゴールデンウィークで日本人の海外旅行が増えるため、これも重なって円安になりやすいとされている。

Sell in May

5月は株が売られやすくなるため、為替もつられて円高傾向になりやすいというアノマリー。Sell in Mayとはウォール街の相場格言の一つで、「株は5月に売れ!」という事を示唆したもの。投資家なら一度は聞いたことがある名言。

その他、ゴトー日のアノマリーをはじめ、テレビアニメのサザエさんの視聴率が上がると株価が下がる、逆に視聴率が下がると株価が上がるという変わったアノマリーもあります。

これは、国民的人気アニメでもあるサザエさんの視聴率が上がるということは、自宅にいて消費が増えないという流れの結果として、株価が上がらないとされています。

スズキ

他にもプロ野球球団の読売ジャイアンツが優勝すると、それに伴い株価が暴落するというアノマリーもあるよ!笑

季節別・月別アノマリー

春のアノマリー

3月:日本の輸出企業が本決算を迎え、外貨を円転換するため円高になる。

4月:日本企業の年度初めで3月とは逆に円安となりやすい。

5月:GW時期は海外旅行者が増加し、円を外貨に変えるため円安傾向になる。

夏のアノマリー

6月:転換時期でGW後に円高となった傾向が円安に転換する事が多い。

7月:株がサマーラリーで上げることが多く、リスクオンの円安になりやすい。

8月:8月末に行われる米国債券の利払いの影響で円高ドル安傾向となる。

秋のアノマリー

9月:日本企業の中期決算。外貨を円転換するため円高となる。

10月:世界的な株価の急落が多く、米株が下がると円高になりやすい。

11月:9月~11月は同じ方向に動きやすいとされている。特に10月と11月。

冬のアノマリー

12月:欧米企業の決算期となり、外貨資産をドルに換えるためドル高になる。

1月:1月1周目がドル安の場合、1月全体もドル安になる傾向がある。

2月:米国債券の利払いがあるためドル安になりやすい

この様に、FXやバイナリーオプションの様な金融商品の世界には様々なアノマリーが存在しますが、実際にアノマリー通りの値動きをする場合もあれば、全く違う値動きをする場合も多いです。

ここでは代表的なもので、わかりやすいものを例として挙げましたが、他にも多くのアノマリーがありますので、気になる方は調べてみて下さい。そして、取引の際はあくまで参考程度に。

あまりアノマリーを過信した取引を行うと、気付いた時には大きな損失を抱えてしまっているという自体に陥るかもしれませんよ!特に初心者の方は気を付けて下さい。

まとめ

ハイローは多くの日本人ユーザーも利用している海外バイナリーオプション業者ですが、そのためか、胡散臭い攻略術が非常に目立ちます。

特にFXの取引で用いられる手法をバイナリーオプション取引に取り入れる事で、あたかも高確率で勝てるような言い回しで攻略術を紹介している場合は注意です。

攻略術必勝法と紹介されている取引方法は基本的に勝てません!バイナリーオプション取引をはじめて1年目に約400万円の赤字を被った私が断言します。(もはや自虐ネタ)

この記事のまとめ

「初心者でも勝てる」「投資の知識はいらない」なんて甘い言葉に騙されないでくださいね。そんな事を簡単に口に出している人は十中八九、自分で投資をしていない人です。

もちろん、利益率というのは突き詰める事で上げることも可能ですが、ネット上に転がっている攻略術1つ・2つで大金持ちになれる程、投資は甘くありません。

正しいバイナリーオプションの取引手法については攻略法・戦略のページで解説しているので参考にしてください。

参考:バイナリーオプションの攻略法・戦略

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この記事を書いた人

こんにちは、パンダ専務です。バイナリーオプションでは1年目に370万程負けて大爆死するも、2年目は950万プラスで復活。今はそこそこ稼いで昼寝するがモットー。このサイトでは9年間の投資家人生で培ったバイナリーオプションの情報をお届けします。

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